17日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。前日比291円88銭(1.29%)高の2万2841円12銭で終えた。発表が本格化する米主要企業の四半期決算が好感され、米株式相場が大きく上昇。市場心理が改善し、海外勢などの株価指数先物の買い戻しにつれてファストリやソフトバンクといった値がさ株が買われ、日経平均を押し上げた。

米金融大手ゴールドマン・サックスなど米国で16日発表された2018年7〜9月期決算は良好な結果が多く、米ダウ工業株30種平均は大幅高となった。東京市場でも株式への買い安心感が広がり、精密機器や電気機器といった輸出関連株のほか、証券や銀行など金融株の上げが目立った。

米半導体製造装置のラムリサーチが16日公表した18年10〜12月期の業績見通しが市場予想を上回り、半導体市況の悪化による業績の下振れへの警戒が和らいだ。東エレクやアドテスト、SUMCOといった半導体関連株の見直し買いが広がったことも相場上昇を後押しした。

日経平均は午前に上げ幅を一時400円超に広げて心理的な節目の2万3000円に迫ったが、午後はじりじりと上げ幅を縮めた。世界同時株安など最近の市場混乱を受け、市場では日本株の持ち高を積極的に積み増す投資家が限られるとの見方が多い。相場の上値が重いとみた一部の個人や海外勢など短期スタンスの投資家が利益確定に動き、相場の重荷となった。為替相場で対ドルでの円の下げ幅が取引時間中に縮まったことも、輸出関連株の上値を重くした。

JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比220.99ポイント(1.48%)高の1万5195.63だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、25.96ポイント(1.54%)高の1713.87で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆5140億円、売買高は12億9068万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1950と、全体の約9割となった。値下がりは119、変わらずは40銘柄だった。

テルモやソニーが高い。ダイキンやコマツなど機械株の一部も上昇した。一方、スズキやユニファミマが安い。共同設立したコンテナ船事業会社が赤字になるとの予想を発表し、川崎汽など海運3社がそろって大幅安となった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/10/17 15:30
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_X11C18A0000000/