マイクロソフトは9日、東南アジアの配車アプリ最大手グラブに出資すると発表した。人工知能(AI)を使ったサービス開発などで戦略提携する。急成長する東南アジアのデジタルサービス市場で存在感を高める。

ビッグデータ、AI、機械学習などで協力する。マイクロソフトの画像認識技術を使い、グラブの利用者がスマホで乗車地点の写真を撮ってアプリに読み込むことにより、運転手とのすれ違いを防ぐといった新サービスの導入を目指す。グラブはマイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」を採用し、データ分析や不正使用発見の能力なども強化する。

グラブは米ウーバーテクノロジーズから東南アジア事業を買収し、シェアを大きく伸ばした。最新技術の活用により、インドネシアの同業ゴジェックなど競合にサービスで差をつけたい考えだ。

マイクロソフトの出資額は非公表だが、2億ドル(約226億円)との報道もある。グラブは事業拡大や技術開発に向けた資金需要が膨らんでいる。同社にはソフトバンクグループやトヨタ自動車も出資している。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36272270Z01C18A0TJ2000/