ソフトバンクとヤフーの共同出資会社のペイペイ(東京・千代田)は5日、スマートフォン(スマホ)の決済事業を開始したと発表した。ペイペイはバーコードやQRコードを使った決済サービスを提供する。スマホ決済の分野ではLINEや楽天が先行して始めており、決済にひもづいたデータを巡って各社の競争は激しくなりそうだ。

ペイペイはインドのモバイル電子決済サービス最大手のPaytmの技術を基盤とする。スマホのバーコードを読み取る方法と、店舗に張られたQRコードを利用者が読み込む方法の2種類の決済方法を提供する。

中国アリババ集団の「支付宝(アリペイ)」とペイペイは連携しており、ペイペイの加盟店からアリペイも利用できる。ペイペイは加盟店に対し、2021年9月末まで一部決済方法を使えば、手数料を無料とする。ヤフーが提供する決済サービス「ヤフーウォレット」は将来的に終了する。

LINEもペイペイと同様に加盟店の手数料を無料とするほか、個人間送金のサービスを提供する。楽天は共通ポイント「楽天ポイント」と決済サービスを連動し、利便性を高めている。

決済サービスには購買行動など様々なデータがひもづいている。各社は決済サービスで利用者を拡大し、決済などから得たデータをもとに新たな事業への展開を目指している。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36184980V01C18A0916M00/