2018年9月21日 12:10 日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35611380R20C18A9EAF000

【ワシントン=永沢毅】米国務省は20日、対ロシア制裁に違反したとして中国共産党中央軍事委員会で装備調達を担う装備発展部と、その高官1人を米独自の制裁対象に指定したと発表した。対ロ制裁で禁じられているロシアの国営武器輸出企業ロスオボロンエクスポルトとの取引に関わり、ロシア製の攻撃機などを購入した。

米国務省によると、軍事委の装備発展部は2017年にロシア製の最新鋭戦闘機「スホイ35」10機を、18年に地対空ミサイルシステム「S400」に関連する装備をそれぞれ購入した。

対ロ制裁法では、ロシアの軍事・情報部門との取引を制裁対象に定めるとの条項がある。この条項に基づく制裁は今回が初めて。制裁に指定されることで、装備発展部は米国の金融システムから排除される。同部の高官は米国内の資産が凍結される。