19日の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸した。前日比251円98銭(1.08%)高の2万3672円52銭で終え、1月24日以来およそ8カ月ぶりの高値を付けた。前日の米株高を背景に市場心理が強気に傾くなか、海外勢を中心に株価指数先物の買いが続いて相場を押し上げた。米中貿易摩擦への過度な懸念が和らいだとして「中国関連」が多いとされる機械株の上げも目立った。

 米政権が第3弾の対中追加関税の発動を発表したのにもかかわらず、18日の米ダウ工業株30種平均は約8カ月ぶりの高値を更新。中国・上海株式相場も連日で大きく上げ、米中の貿易摩擦に対する警戒がやや後退した。20日投開票の自民党総裁選で安倍晋三首相の3選が決まれば株価上昇につながるとの思惑が海外短期筋の先物買いを誘うなか、ファナックや日立建機といった中国関連とされる銘柄にも見直し買いが入った。

 日経平均は上げ幅を400円あまりに広げる場面もあった。中国の李克強(リー・クォーチャン)首相は「人民元が適切な水準で維持されることに自信を持っている」などと発言したと伝わり、通貨安に伴う資金流出や通貨切り下げで米国との貿易摩擦問題が悪化するとの警戒が一段と後退したとして日本株には買いの勢いが増した。だが、高値圏では国内の機関投資家や個人の利益確定売りがみられ、日経平均は大引けにかけてやや上げ幅を縮めた。

 東証株価指数(TOPIX)は4日続伸した。前日比25.78ポイント(1.46%)高の1785.66で終えた。JPX日経インデックス400も4日続伸し、終値は236.08ポイント(1.51%)高の1万5823.88だった。

 東証1部の売買代金は概算で2兆9670億円。売買高は16億235万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1775、値下がりは279、変わらずは54銘柄だった。

 日米の長期金利上昇で運用収益が改善するとの期待から保険や銀行といった金融株の上げが目立った。任天堂やソフトバンクも高い。一方、ファストリや東海カは下落。テルモや花王も安い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/9/19 15:34
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_Z10C18A9000000/