2018年9月13日 19:07 日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO35333430T10C18A9MM8000

関西国際空港を運営する関西エアポートは13日、台風21号の影響で閉鎖していた第1ターミナルを14日から一部再開すると発表した。被害の少ない南側を使って運航を始め、20日には関空全体で国内・国際の旅客便を計270便程度まで増やす。台風前に比べ5割強の便数に回復する。21日をめどに第1ターミナルを全面開業し、空港への鉄道運行も再開する見通しだ。

日本航空や全日本空輸などが14日から第1ターミナルの南半分を使った運航を再開。便数は現在の2倍程度に増える。一時浸水したA滑走路の使用も始める。

関空は規模の大きい第1ターミナルと格安航空会社(LCC)専用の第2ターミナルで構成する。7日から被害が少ない第2ターミナルとB滑走路を使って一部運航を再開していたが、旅客便数は従来の2割弱にとどまっていた。関西エアポートは21日をめどに被害が大きかった第1ターミナルの北側も再開させ、全面開業させる考えだ。

また新関西国際空港会社は13日、関空と対岸を結ぶ連絡橋で鉄道の運行を21日をめどに再開すると発表した。JR西日本と南海電気鉄道が運行している。空港を使う人の5割が利用する鉄道が復旧すれば空港機能のさらなる回復につがなる。

ただ貨物地区は倉庫内の設備の修復などをする必要があり、旅客に比べると復旧に時間がかかる見通し。山谷佳之社長は空港の完全復旧については「いましばらく時間を要する」と話した。

関空は17年度に2880万人が利用、外国人入国者数では成田空港に続き国内第2位の規模を持つ。