さえない金相場に不名誉な記録が加わった。

金価格に連動した上場投資信託(ETF)からの資金の純流出が13週連続と、この5年間で最長となった。金のネットショートポジション(売り越し)は過去最大に膨らんでいる。金相場にとって最大の悪材料であるドル高は健在だ。

新興市場国が混乱し、米国株の強気相場を支えてきたテクノロジー企業への警戒感が広がる中でも、金は今年に入って9%下落している。

マレックス・スペクトロンの貴金属担当責任者、デービッド・ゴベット氏は「長いことつらい状況に置かれてきたETFの保有者は、金が以前の輝きを取り戻すという望みをついに捨てた。ドルや株式相場、金以外の大抵の投資先の方が良いと判断するに至った」と電子メールで指摘。「唯一言えるのは、安全な避難先としての金は今年、大きな失望を誘っているということだ」とコメントした。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-20/PDRTZY6TTDS201