長野市は22日からIT(情報技術)を用いた通行量調査の実証実験を初めて実施する。飯綱高原と中心市街地の2カ所の計測地点で撮影した映像を人工知能(AI)による画像解析を用いて自動車や歩行者を判別。自動で集計して統計処理を実施する。これまで調査員が手作業で実施してきた作業を自動化することで効率化し、費用削減につなげる狙いがある。

 実験は信越地方を中心に電気通信工事を請け負うTOSYS(トーシス、長野市)と共同で実施する。費用は50万円程度。プライバシー保護のため個人や自動車所有者の特定につながる情報は取得しないという。

 22〜26日と10月中に飯綱高原の大座法師池の公衆トイレ壁面にカメラを設置、午前7時〜午後7時の自動車の通行量を調査する。9月1〜7日の同時間帯には中心市街地で歩行者の通行量を調べる。計測場所は検討中という。

 長野市によると、これまでの通行量調査は調査員による手動計測のため年1日のみ実施していた。自動化により1週間の通行量を調査することで、「地域活性化や観光戦略の立案に生かすデータを取得したい」(商工観光部)としている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34290780X10C18A8L31000/