リクルートホールディングス(6098)傘下のリクルートキャリア(東京・千代田)が10日まとめた7月の転職求人倍率は、前年同月比0.07ポイント低い1.80倍と6カ月連続で前年実績を下回った。企業の中途採用意欲の高まりに伴って転職希望の登録者が急速に増加したため、求人倍率自体はやや低下した。

 転職求人倍率は企業の中途採用の求人数を転職希望の登録者数で割って算出する。転職希望の同社の登録者数は前年同月比30.8%増と過去最高を更新した。中途採用の求人数も前年比25.6%増と過去最高だったが、登録者の伸びが上回った。

 職種別の転職求人倍率はWEBプログラマーなどのネット関連専門職が4.76倍、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の技術導入などに必要な機械の組込・制御ソフトウエア開発技術者は4.48倍、建設関連技術者は4.22倍だった。

 同社によると「電気自動車(EV)や半導体関連で化学・電機関連に詳しい技術者の需要が高まっている」という。M&A(合併・買収)が活発になり、経営コンサルタントなど企業戦略に携わる人材を確保する動きも強い。

 業界別の転職求人倍率ではコンサルティング業界が6.73倍、インターネット業界が3.97倍、建設・不動産業界が2.80倍。三大都市圏では東海が3.06倍、関東圏は1.64倍、近畿は1.52倍だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/8/10 11:00
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL10HHJ_Q8A810C1000000/