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2018/07/27(金) 05:56:22.22ID:CAP_USERhttps://r.nikkei.com/article/DGXMZO33475790X20C18A7000000
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は26日、トルコ政府に対して自宅軟禁下にある米国人牧師の早期解放を促すため、「大規模な制裁」を発動する考えを表明した。自身のツイッターで明らかにした。北大西洋条約機構（NATO）加盟国に制裁を科すのは異例。発動すれば両国関係が悪化するのは必至だ。
トルコ当局は2016年7月のクーデータ未遂事件に関わったとして米国人牧師のアンドルー・ブランソン氏を2年間にわたり拘束した。米国務省は25日、ブランソン氏が釈放されて自宅軟禁となったと評価しつつ「十分ではない」との声明を発表していた。
トランプ氏は26日、ツイッターで「米国は長期にわたるブランソン氏の拘束を理由にトルコに対して大規模な制裁を科すつもりだ」と説明。「ブランソン氏はとても苦しんでいる。信頼の厚い無実の人物を速やかに解放すべきだ！」と訴えた。ペンス副大統領も同日、同氏を解放しない限り制裁を科す考えを示した。
トランプ政権は人権侵害などに基づく金融制裁を検討しているとみられる。制裁対象に指定されると米国内の資産が凍結される措置で、北朝鮮やイランなどにも発動している。
トルコのエルドアン大統領は昨年秋、ブランソン氏を解放する条件として、16年のクーデターの首謀者とみる在米イスラム教指導者のギュレン師の送還を求めた。ただ米国側は応じずブランソン氏の拘束が続いていた。
米国とトルコはNATOに参加する同盟国だが外交政策で対立が目立つ。米国はシリアでクルド人勢力の人民防衛隊（YPG）を支援し、過激派組織「イスラム国」（IS）の壊滅を進めた。トルコはYPGをテロ組織と見なしており米国の方針に反発。今春には米軍とトルコ軍がシリアで衝突する懸念が高まった。
両国は6月、関係悪化に歯止めをかけるためにシリア北部の治安協力の推進で一致。歩み寄りの機運が出ていた。トランプ政権が制裁を科せばこうした機運に水を差すことになる。
