三菱重工業が開発を進める国産初のジェット旅客機「MRJ」の資産約4000億円が、貸借対照表から唐突に消えた。資産の価値を引き下げる会計ルールに従えば損失を伴うはず。三菱重工が最終赤字になってもおかしくないが、損失を計上せずに懸案事項を処理できた。何が起きたのか。

 「将来の財務的なリスクが、きれいに消えた」。5月8日に開かれた決算会見で、三菱重工の宮永俊一社長はこんな説明をした。

 三菱重工はMRJ…
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31979490Z10C18A6EA1000/