無料通信アプリを手掛けるLINE(ライン)は13日、新たな研究開発拠点を京都市に開設し、報道陣に公開した。国際的な知名度の高さや大学が多い土地柄を生かし、外国人や学生の採用を積極的に進めるのが狙い。優秀な技術者を集めて人工知能(AI)など最新技術の研究を加速する。

東京都と福岡市に次いで3カ所目の拠点で、オフィスビルの2フロアに延べ床面積399平方メートルで開設。約20人体制でスタートし、3年間で100人規模に拡大する。主に音声対話AI「Clova(クローバ)」の研究に取り組み、新たなサービスにつなげる。技術セミナーなどのイベントで地域交流も進める。

開設に当たり技術者を募集したところ約千人の応募があり、8割は外国人だったという。出沢剛社長は記者団の取材に「京都は優秀な学生が多く、外国人にも求心力がある。訪日客を取り込む街のIT化も支援したい」と話した。

また出沢社長は拠点公開に先立ち京都市の門川大作市長を訪問し「京都から世界に羽ばたくサービスを作っていきたい」と抱負を語った。門川市長は「LINEは誰もが使っていると言っても過言ではなく、拠点開設を心から歓迎したい」と応じ「LINEがさらに新たな分野に挑戦する機会になると確信している」と期待感を示した。
2018.6.14 08:11
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180614/bsj1806140811004-n1.htm