欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、オンライン通信販売会社が店舗販売の小売会社よりも安く価格を設定するのを妨げたとして、オランダのロイヤル・フィリップスやパイオニアに制裁金を科す可能性がある。事情に詳しい関係者が明らかにした。

2社のほかに制裁の対象となり得るのは台湾の電子部品メーカー、華碩電脳(エイスース)と、米サウンド・ユナイテッド傘下のディーアンドエムホールディングスだという。関係者が明らかにしたところでは、欧州委は数週間内に制裁金を発表する見込み。EUの夏季休暇前に決定されると予想されるが、予定は変わり得るとした。関係者によると、当局に協力したことで制裁金は大幅に減額される可能性がある。エイスースのニック・ウー最高財務責任者(CFO)は先月の台北からの決算電話会議で、6500万ユーロ(約84億1000万円)の制裁金を見込んでいると述べた。

フィリップスはコメントを控えた。サウンド・ユナイテッドとパイオニアにコメントを求めたが返答はなかった。(ブルームバーグ Aoife White、Gaspard Sebag)
2018.6.9 05:00
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180609/mcb1806090500009-n1.htm