任天堂の株価が活発な売買を伴い大幅続落。前週末比6.3%安の4万470円と約8カ月ぶりの安値となった。同社は先週、関連会社のポケモンがニンテンドースイッチと連動した新作ゲームを発表したが、市場ではその後は新たな買い材料が見当たらないとの見方が出ている。

4日の任天堂株は安く始まり、4万310円を付けた2017年9月27日以来の安値で取引を終了した。値下がり率は4カ月ぶりの大きさで東証1部市場では第5位。売買代金はトップの1650億円超に膨らんだ。ポケモンの新作ゲームは5月30日に発表。株価は31日までの3日間で8.2%上昇していた。

ジェフリーズ証券のアツール・ゴヤール・シニアアナリストは4日付のリポートで、6月12日から米ロサンゼルスで開催される世界最大規模のゲーム見本市「E3」の前に、全てのグッドニュースが出尽くしてしまったことや、ニンテンドーラボの販売低迷、足元のスイッチ販売鈍化などを指摘した。

アシンメトリック・アドバイザーズのシニアストラテジスト、アミール・アンバーザデ氏(シンガポール在勤)も、今後は「アナリストが目標株価を再び引き上げるような材料がないことにマーケットが懸念を示し、売りが先行したのではないか」と分析した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-04/P9SDA46JTSE801