来年春に卒業する大学生らを対象にした大手企業の採用面接が1日解禁され、就職活動がヤマ場を迎えます。

大手企業の採用活動は経団連の指針に沿ったスケジュールで行われ、3月からの会社説明会に続き、1日から学生を選考する採用面接が解禁されます。

人手不足を背景に、ことしも学生に優位な「売手市場」が続いていて、少しでも早く優秀な学生を確保しようと、解禁前に内定を出す企業が相次いでいます。

大手人材サービス会社の調査によりますと、企業の内定を得た学生の割合は先月1日の時点ですでに42.7%に達し、去年の同じ時期と比べて7.6ポイント高くなりました。しかし、内定を得た企業に就職するか決めかねている学生も多く、90%近い学生がより条件のよい企業を求めて就職活動を続けているということです。

専門家「自分が納得する会社を」
リクルートキャリア・就職みらい研究所の増本全主任研究員は、「内定率が高いのに就職活動を続けている学生が多いのは、6月から行われる第1志望の企業の選考を待っている現れだ。求人数が多いので数字的には学生優位の売手市場になっているが、大企業やよく知られている産業の採用倍率は厳しく、学生は『言われているより就職活動は厳しい』と実感するのではないか」と話しています。

そのうえで、「すでに内定を出している企業は情報サービス業に偏っているので、内定がないからと言って学生に焦ってほしくない。売手市場という言葉や内定率の数字に焦ることなく、自分が納得する会社を見つけることに集中してもらいたい」と話しています。
6月1日 4時12分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180601/k10011460411000.html