ドイツ銀行が米国の人員を約20%削減することを検討していることが、分かった。この件について報告を受けた複数の関係者が明らかにした。

関係者によれば、ドイツ銀行は決定に近づいており、最終的な削減規模はこれより小さくなる可能性もあるという。ブルームバーグは4月、同行が米国の人員を10%余り削減することを計画していると報じていた。2017年末時点の米従業員数は1万300人だった。

フランクフルト在勤の同行広報担当、イェルク・アイゲンドルフ氏は「そのような計画はない」と否定している。

クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)率いるドイツ銀は先月、コスト削減および欧州顧客への集中のため投資銀行業務を縮小する計画を発表。米国事業の縮小の一環としてヒューストンのオフィスを閉鎖するほか、ニューヨークのオフィスをウォール街からミッドタウンに移転することを計画している。

別の関係者1人によると、ドイツ銀は米国部門の人員削減について具体的な水準を目標として掲げておらず、最終的な数字は各事業部門の決定に左右される。

米国は同行の全世界の人員の約1割を占める。(ブルームバーグ Steven Arons、Sonali Basak)
2018.5.29 05:00
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180529/mcb1805290500016-n1.htm