0001ノチラ ★
2018/05/24(木) 20:24:57.72ID:CAP_USERオラクルは2010年1月、Javaの開発元である米サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)の買収を完了した。そして同年8月、買収により取得したJava関連特許とJava APIの著作権(実際にはごく短いコードの著作権を含む)をグーグルが侵害しているとして、米カリフォルニア州連邦地方裁判所に提訴した。具体的には、グーグルが提供するモバイル機器向けプラットフォーム「Android」がJavaの特許と著作権を侵害しているとした。
取り残されたAndroid
なぜAndroidが問題になったのか。それは、かつて存在していた「Apache Harmony」というオープンソースのJava実装をAndroidが採用していたことに起因する。
Javaは、JCP(Java Community Process)というコミュニティが仕様を策定している。JCPは複数の企業が参加するオープンなコミュニティだ。
JCPで決まった仕様に沿って、各社がJavaを実装する。そうした実装に対してサンが互換性試験を実施し、パスすると「Java」を名乗ることができた。
こうしたJava実装をオープンソースで開発しようという流れが2005年に生まれた。それがApache Harmonyプロジェクトだ。米IBMや米インテル(Intel)といった企業が参加していた。ライセンスとしてはApache Licenseを採用していた。
これに対し、サンもオープンソースのJava実装のプロジェクトを2006年に立ち上げる。「OpenJDK」だ。ライセンスとしてソースコードの公開を義務付けられるGNU General Public License(GPL)を採用している。
ところが、サンとHarmonyプロジェクトの間で2007年、テクノロジー互換キット(TCK:Technology Compatibility Kit)の利用を巡る問題が発生する。TCKは、Java実装がJavaの仕様に準拠しているかどうかを確認するものだ。サンは、GPLを採用する実装にしかTCKの仕様を許さないとしたため、Apache Licenseを採用するHarmonyでは利用できなくなった。これをきっかけにHarmonyは、事実上サンの影響下にあったJCPと激しく対立するようになる。
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00294/052200005/