消費者の健康志向の高まりを背景に、低脂肪でヘルシーなイメージのある鶏肉の人気が高まっている。

コンビニエンスストアや飲食店では、主流のもも肉だけでなく、むね肉を使った新商品やメニューが好評だ。鶏肉を安定的に確保するため、商社が輸入先を増やす動きも出ている。

ファミリーマートのレジ横には、3月下旬から1か月程度の限定販売を予定していたフライドチキン「ファミチキヘルシー」が今も並ぶ。定番のもも肉より脂身の少ないむね肉を使い、女性客などに好評なため、予定を変更した。むね肉をサラダ用に加工した「サラダチキン」の4月の売上高も前年比3割増と好調だ。

外食でも、むね肉を使った料理の人気が高まっている。飲食店検索サイト「ぐるなび」のデータなどを基に流行した料理を選ぶ、2017年の「今年の一皿」は、「鶏むね肉料理」だった。ぐるなび総研は「ぱさぱさした印象が強かったが、塩麹こうじにつけるなど、おいしく食べられるイメージが定着した」と分析する。

農林水産省によると、鶏肉は12年度以降、最も食べられている肉だ。鶏は、豚や牛と比べて育成期間が短く、大量に調達しやすいために割安で、ほぼ右肩上がりに需要が伸びている。

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2018年05月20日 11時12分
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20180520-OYT1T50012.html