東洋経済 ONLINE 2018年05月17日
https://toyokeizai.net/articles/-/220266

モノ選びは、自分らしい人生を歩む第一歩。ガジェット、ファッション、日常のアイテムなど、
モノに対するこだわりを語ったブログ「monograph(モノグラフ)」を2011年に開設して以来、
今では月間で数十万人という読者に支持されている堀口英剛氏。初の著書である『人生を変える
モノ選びのルール』の筆者が、自身のモノ選びのルールについて伝えます。


モノの選び方は、その人の生き方や考え方に直結する

 モノの選び方はその人の生き方や考え方に直結するというのが私の持論。せっかく多くの選択肢が選べる
豊かなこの世の中だからこそ、一番自分が良いと思える「ときめくモノ」を側に置いておきたいと思いませんか。

 私はポリシーとして自分が「これだ!」と思った「ときめくモノ」のみ、ブログ「monograph」に
載せるようにしています。

 こうしたブログを6年も続けていれば、自然と知識もつき目も肥えるというもので、製品の良し悪しや
自分に合うモノか否かがひと目で判断できるようになりました。

 私の周りにあるモノは、そんな自分と読者の厳しい目をくぐり抜けたこだわりのある逸品ばかり。
すべてのモノに対して、私はそのモノの「良さ」と「持っている理由」を話すことができます。

 「良さ」も「理由」もそれぞれですが、私が持っているモノには必ず「ストーリー」があります。
その「ストーリー」を語るのが私の仕事です。

 「ときめくモノ」というのは決してスペックや価格だけで語れるものではありません。「なぜ、それを
持っているのか」「なぜ、それを選んだのか」という物語が重要なのです。

 私は身の回りのすべてのモノに対してこの「ストーリー」を語ることができます。一つとして適当な理由で
選んだモノはありません。毎日、毎朝、毎晩、ワクワクとときめきを感じています。それは別段私が
ポジティブな性格というわけではなくて、自動的に自分の気分が上がるようなモノを生活の随所に
散りばめているから。

 自分の気分やモチベーションを自分一人の力でコントロールするというのは並大抵のことではありません。
相当自律心の強い人か意志の固い人でないと無理な話です。ですので私は、弱い自分を助けるために、
元気づけるために「モノ」に頼っています。


・朝起きて最初に飲む一杯の甘い甘いカフェオレ。

・袖を通すだけで人に会いたくなる、風合い豊かなリネンシャツ。

・どこまでも歩いて行けそうな足になじむ革靴。

・どんな場所でも最高の音質を耳にダイレクトに届けてくれるワイヤレスイヤホン。

・触るたびに家に帰るのが恋しくなる使い込まれたキーケース。

 どれも一つひとつが私の気分を少しだけ、ふわりと軽くしてくれるときめくモノたちです。
このときめくモノが周りにあることによって、私の心の平穏は保たれています。

 だからこそ、今求められているのは無駄なモノを省き、自分が本当に必要なモノと出会う力。
モノを見極める目こそが、現代を生き抜く最重要なスキルとさえ言えます。


(続きは記事元参照。全4ページ)