日銀が14日発表した4月の国内企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は100.4となり、前年同月と比べて2.0%上昇した。前年実績を上回るのは16カ月連続。原油価格上昇に伴う石油製品の値上がりや産業用電力価格の上昇が押し上げに寄与した。

 前年比の上昇率は3月確報値から0.1ポイント縮小し、17年3月以来の低水準となった。上昇率の縮小は5カ月連続。今回は薬価改定で薬の値段が下がったことが影響した。

 品目別では、原油価格の上昇を受けて石油・石炭製品が前年同月比11.0%上昇した。非鉄金属は銅やアルミニウムの価格が上昇し、同7.5%上昇。国内需要が旺盛な鉄鋼も同4.3%の上昇と伸びが目立った。

 調査対象744品目のうち価格が上昇したのは376品目、下落は273品目だった。差は103品目で、3月確報の152品目から縮小した。企業物価指数は出荷や卸売り段階で取引される製品価格を調べたもの。消費者物価指数(CPI)の先行指標とされる。

2018/5/14 10:30
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30447690U8A510C1EAF000/