日本経済新聞 2018/5/4 4:12
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3012921004052018000000/

 【ニューヨーク=清水石珠実】米新聞大手ニューヨーク・タイムズが3日発表した2018年1〜3月期決算は、
純利益が前年同期比66%増の2191万ドル(約24億円)となった。売上高は同4%増の4億1394万ドル。
電子版の購読者が順調に増加し、利益率を押し上げた。トランプ政権による法人税の大幅軽減も寄与した。

 職場でのセクハラ問題など独自の調査報道に力を入れる戦略が奏功し、電子版の有料会員数は3カ月間で
9万9千人増え、18年3月末時点では233万人となった。1年前に比べると約2割増加した。
クロスワードや料理レシピなどのスマートフォン向けアプリを含めると有料会員は278万人を超えた。

 収入別にみると、購読料収入が8%増となった一方で、広告収入が3%減となった。電子版の契約者は
順調に伸びているが、デジタル広告は苦戦し、同6%減と約2年ぶりに減少に転じた。紙媒体向けの広告は2%減だった。

 1株利益は0.13ドル(前年同期は0.08ドル)。特殊要因を除くと0.17ドルと、市場予想(0.15ドル程度)を上回った。