産経WEST 2018.4.23 13:27
https://www.sankei.com/west/news/180423/wst1804230046-n1.html
決起集会で気勢を上げる「両備バス労働組合」の組合員ら=23日午後、岡山市
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 岡山県を中心にバス事業などを展開する両備ホールディングス(両備HD、岡山市)の
「両備バス労働組合」は23日、黒字のバス路線へ競合事業者が新規参入することに伴う労働者の賃金減少や
雇用不安を解消するよう求め、一部路線で午後1時から1時間のストライキを実施した。

 岡山市で開かれた決起集会には、バスの運転手など組合員ら約200人が集結。高木秀治執行委員長は
「地域に迷惑をかけているのは分かっているが、理不尽な参入で雇用が失われないように闘う」と訴えた。

 ストの対象は、タクシー事業などを営む八晃(はっこう)運輸(岡山市)が27日から新規参入での運行を
予定しているJR岡山駅と同市東部の区間。両備HDによると、200人程度に影響があったとしている。

 八晃運輸の路線認可取り消しを国に引き続き求めていく方針を労組側に説明し、スト回避へ向けた協議を実施。
組合側は、格安運賃で運行する八晃運輸の参入に伴い、業績が悪化して組合員の大幅な減収が見込まれ、
事業存続のために複数の赤字路線が廃止される恐れもあると主張。雇用と生活を維持するために
ストライキを実施し、八晃運輸の路線を認可した国にも抗議するとしている。

 ストは26、27両日にも予定。27日はグループ会社の岡山電気軌道(岡山市)の労組もストを予定している。

 両備側はバスの黒字路線への新規参入を可能にした国の規制緩和に対し、赤字路線を含めた
公共交通の運営が維持できなくなると反発。約4割の路線廃止届を一時提出したほか、今月17日には
八晃運輸の新路線の認可取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

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朝日新聞デジタル 2018年4月17日12時33分
https://www.asahi.com/articles/ASL4K33L0L4KPPZB001.html