三菱UFJフィナンシャル・グループは、中小企業向けの融資をAI=人工知能が判断する新たなシステムを、来年度から導入する方針を固めました。実用化されれば大手金融グループで初めてで、およそ100万社に上る中小企業への融資にAIを活用していくことを目指します。

関係者によりますと、三菱UFJはことし6月、デジタル戦略を担う子会社の中にAIの開発をてがける専門部署を新たに設け、中小企業の口座の入出金記録や景気に関する経済指標の情報などをAIに学習させます。

そのうえで、中小企業やベンチャー企業に融資を行う際、金利や金額の上限をAIが判断するシステムを来年度から導入していく方針です。

AIによる審査で事務作業を大幅に効率化できるメリットがあり、中小企業側も早ければ数時間程度で融資を受けられるようになることが期待されます。

実用化されれば大手金融グループで初めてで、銀行ではおよそ100万社に上る中小企業への融資にAIを活用していくことを目指します。

金融大手各社は長引く低金利を背景に経営環境が厳しさを増す中、人員や店舗の削減などの合理化に相次いで踏み出しています。

こうした中、「みずほ銀行」も中小企業向けの融資にAIの活用を検討していて、最新の技術を業務の効率化や新たなサービスの導入にどうつなげていくかが課題となっています。
4月24日 2時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180424/k10011414941000.html