【ニューヨーク=清水石珠実】ソフトバンクグループが米新聞大手トロンクの買収に関心を示している模様だ。新興メディアのアクシオスが16日報じた。トロンクは米有力地方紙「シカゴ・トリビューン」「ボルティモア・サン」などを傘下に持つ。ソフトバンク以外には、投資ファンドのアポロ・グローバル・マネジメントが同社の買収を検討しているという。

同社の旧社名はトリビューン・パブリッシング。新聞業界の老舗だが、近年はネット媒体の台頭に押されて購読者や広告収入が激減し、財務体質の悪化に苦しんでいる。2月、有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」の売却を決定し、得た資金で負債を返済し、デジタル事業を強化する方針を明らかにしていた。

経営の混乱も続いている。約2年前に同社の筆頭株主となったマイケル・フェロ氏がセクハラ疑惑で2月に会長を退任。4月13日には、発行株式の約4分の1を保有していた同社株をすべて売却することが明らかになったばかり。
2018/4/17 2:47
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29465500X10C18A4000000/