MRJ、米国で飛行試験を初公開 三菱航空機、総勢約400人の現地開発拠点も
https://www.sankei.com/west/news/180628/wst1806280025-n1.html
https://www.sankei.com/west/news/180628/wst1806280025-n2.html
 国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を開発中の三菱航空機(愛知県豊山町)は
27日午後(日本時間28日午前)、米西部ワシントン州のグラントカウンティ国際空港で、現地の飛行試験や、
試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター」を報道陣に公開した。現地での飛行試験の公開は初めて。
 白地に赤、黒、金の3色のラインが入った機体が午後3時半ごろ、勢いよく滑走路を走りだして快晴の空へ上昇。
空港上空を旋回した。報道陣の上を機体を左右に傾けて飛んでいく場面もあった。
 岩佐一志センター長は「天候にも助けられて飛行試験は順調に進んでいる」とした。MRJは7月に英国で開かれる
航空見本市で初のデモ飛行を予定している。開発の遅れで納期を5度延期しており、イメージ回復を図る。
 センターは4千メートル超級を含む5本の滑走路を持つ同空港内にあり、技術者やパイロットなど総勢約400人態勢で
飛行試験を行っている。日本で生産した試験機が飛行試験のため到着することに合わせ、平成28(2016)年8月から稼働した。
 この日はセンター内で、試験機の飛行状態を確認する「テレメトリールーム」や、試験機を置く格納庫内の様子も公開した。
 同空港は晴天率が高く、定期便の発着がないため、試験に適している。
データは同州シアトルにある別の拠点で分析し、日本の三菱航空機本社で開発に生かされる。