先週の野菜の小売価格は、キャベツや白菜が前の週よりさらに値上がりして平年の2倍以上になるなど、高値が続いています。
農林水産省は、キャベツや白菜など5種類の野菜について、全国にあるスーパーなど470店舗の小売価格を調査して毎週、公表しています。

それによりますと、先週の全国平均の小売価格は、いずれも重さ1キロ当たりでキャベツが475円と前の週より4%上がって平年の2.5倍に、白菜も389円と前の週より1%上がって平年の2.4倍となりました。

また、大根は319円で前の週より2%値下がりしたものの平年の2倍、レタスも957円と前の週より9%値下がりしましたが、平年の1.6倍と、依然として高値が続いています。

高値が続いているのは、去年秋の台風21号やその後の低温の影響で、出荷量が減っていることが主な要因です。

農林水産省は「台風のあとに植えた野菜が市場に出始め、出荷量は回復しつつあり、今月末にかけて徐々に値下がりするとみられる。ただ、白菜は出荷量の回復が遅れていて、しばらく高値が続きそうだ」と話しています。
大手スーパーで値下げセール
長引く野菜の高値を受けて、大手スーパーでは期間限定でほうれん草やレタスなどの値下げセールを始めました。

首都圏を中心に全国およそ170店を展開する大手スーパーでは一部の店舗を除いて、7日から5日間、野菜の値下げセールを行っています。

このうち東京・江戸川区にある店舗では、首都圏の店舗での6日の平均価格と比べて、にんじんが60%引き、ほうれん草が25%引き、レタスが20%引きなどと、合わせて10品目が値下げされています。

セール初日の7日は午前10時の開店と同時に買い物客が次々とセールの品物が置かれたコーナーに向かい、お目当ての野菜を手にとって買い求めていました。

セールの対象は店舗によって異なり、契約している農家から直接仕入れているものを中心に値下げしましたが、出荷量の回復の遅れで特に高値が続いているキャベツと白菜は今回は対象になっていません。

買い物客の30代の女性は「特に葉物野菜が高くてなかなか買えずに食卓の彩りが寂しかったですがこれから少しずつ安くなってもらえば、助かります」などと話していました。

この大手スーパーでは、キャベツや白菜についても、今後の出荷量の回復状況を見ながら、値下げセールを検討したいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180307/k10011354651000.html