【ニューヨーク=河内真帆】米衣料品チェーン大手のギャップは20日、主力部門GAPのジェフ・カーワン最高経営責任者(CEO)兼社長が辞任したと発表した。同氏は内部昇格で2014年12月に同職に就いたが、在任中にGAPブランドが既存店売上高で前年同期比プラスとなったのは17年8〜11月期の1四半期のみで、引責辞任に追い込まれたとみられる。

同社はGAPの上級副社長を暫定CEOに任命し、後任探しを始めた。

総売上高の25%を占めるGAPはTシャツ、デニムなどカジュアル衣料販売で成長したが、ファストファッションやディスカウントストアなどと商品力でも価格面でも優位性が乏しく、顧客流出が目立っている。カーワン氏がトップに就いた時点でGAPは北米に970店以上あったが、17年7月末時点で834店まで縮小している。

ギャップのアート・ペックCEOは「ブランド力が改善方向にあるのは喜ばしいが、利益成長が達成できていない。ジェフ(・カーワン氏)とは指導層を変える時期にきたと合意した」と述べた。

2018/2/21 7:08
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27180730R20C18A2000000/