0001みつを ★
2017/12/30(土) 19:39:45.03ID:CAP_USER12月30日 12時06分
来年10月、豊洲に移転する東京・築地市場は、30日が年内最後の営業日となりました。市場は早朝から多くの買い物客でにぎわい、業者たちは築地での年越しが最後になる中、慌ただしく対応に追われていました。
築地市場の豊洲への移転をめぐっては、ことし6月、東京都の小池知事が移転の基本方針を示し、今月20日には都と市場業界が豊洲市場のオープン日を来年10月11日とすることを決めました。
80年余りの歴史に幕を閉じることになった築地市場では、30日が年内最後の営業日となり、早朝から年末年始の食材を求める買い物客でにぎわいました。水産物の仲卸売り場では、マグロやイクラ、それにカズノコやカニが次々に買い求められました。
築地でおよそ60年商売してきた仲卸の店では、午前7時ごろに店を閉めたあと、従業員が冷蔵庫や床板をブラシで磨き1年の汚れを洗い流していました。このあと、社長が従業員を前に、「ことしは旬の魚が不漁続きで厳しい状況が続いたが、来年は豊洲市場が開場する。力を合わせて頑張っていきたい」とあいさつし、手締めをして、ことしの仕事を終えました。
仲卸業者の亀谷直秀社長は「ことし初めは市場の今後がどうなるのか不安だったが、移転という形で方向性が決まり、先行きが見えたことはよかった。来年も消費者によいものが届けられるよう努力していきたい」と話していました。
移転への賛否で混迷した水産物仲卸業者にとって、築地での年越しは最後となり、業者たちはそれぞれの思いを胸に新年を迎えることになります。築地市場の初競りは、来月5日に行われます。
仲卸業者 豊洲市場への期待
築地市場には530余りの水産物仲卸業者の店が並んでいて、年末は1年でもっとも忙しい時期です。
創業以来、営業を続けてきた仲卸業者の2代目、亀谷直秀社長の店はブリやカツオといった鮮魚を主に量販店やスーパーに卸しています。
年内最後の営業となった30日は、未明から店を開いて取引先への出荷を行い、午前7時ごろに店を閉じました。このあと恒例の行事として、従業員が充実した年越しができるよう、かまぼこやタコ、エビといった年末年始用の食材を箱に詰めて渡しました。
築地市場の鮮魚業界でトップも務めてきた亀谷社長にはこの1年、仲間の業者から市場の今後に不安の声が寄せられてきました。
みずからも移転が延期される前から3000万円以上を投じ、豊洲市場に新たに設けた店舗に冷蔵庫などを設置するなど、準備を進めてきました。また、35人の従業員を雇っていることもあり、市場の先行きが定まらなければ経営の計画を立てられないと不安を抱いていました。
それだけに移転の具体的な日付が決まり、来年オープンする豊洲市場への期待感が増していると言います。
亀谷社長は「豊洲でもわれわれが今までやってきたことをやれば、築地のようにブランドが築かれ、次の世代へ受け継がれるのではないか。築地よりもよい市場になったと評価されるよう、取り組んでいきたい」と話していました。
また、創業95年の水産物仲卸業者の店でも20人余りの従業員が総出で客に対応し、イクラやカズノコといった正月の食材が次々と買い求められていました。
この店の3代目、宇田川浩社長は「去年は豊洲への移転が延期され高ぶっていた気持ちが折れた感じはあったが、今はそれを前向きに捉え、準備の時間に余裕を持てたと理解している。残り10か月余りだが、先輩たちが築き上げてきた築地の名を汚すことなく、生産者に感謝しながら、よりよいものを消費者に提供したい。後輩たちに豊洲に移転してよかったと言われるよう、80年間培われたブランドの継承に向けて確かな仕事を積み重ねたい」と話していました。