休日ファッションが「おじさん化」していく
社会人になると、私服を着る機会は減りますし、仕事や家庭に忙しく、なかなか休日のファッションにまで気が回らなくなるかもしれません。その結果、ファッションが少しずつ「おじさん化」していくわけです。

最近になって服が似合わなく感じるのは、今の年齢とファッションとの間に大きなギャップを生じているのが大きな原因です。いつまでも学生時代の感覚のままで服を買うのではなく、今の自分に似合う服を少しずつ取り入れていくことが、違和感のないファッションを実現するための近道となります。

僕はこれまで、個人を対象とするファッション・コーディネート・サービスをしてきました。2009年から8年間で、3000人以上のおしゃれ初心者の方のファッション改善を手掛けてきました。その経験を生かし、私服で「ダサい」「カッコ悪い」と思われないためのポイントを紹介したいと思います。

色物と柄物は避けるべし
とはいえ、「よし、そろそろおしゃれを頑張ってみよう!」と張り切ったとしても、残念ながら男性には失敗しがちなパターンがあります。それを1つずつ紹介していきましょう。

失敗例1?盛りすぎ
まずは、「盛りすぎ」です。ショップに行くと、つい柄物の服に目を奪われ、色鮮やかな服を買ってみたり、今までの服との違いを出そうと、盛りすぎアイテムに手を出してしまうのです。

たとえば、街でよく見掛ける「ボタンの黒いシャツ」や「折り返しにチェックの入ったチノパン」など、わかりやすい特徴に惹かれて服を買ってしまう人は注意が必要です。「おしゃれをしてみよう」という心意気はいいのですが、その方向性が間違っている人があまりに多いのです。

一般社会において「ダサく見えない程度のおしゃれさ」を実現するには、柄やデザイン、色で攻める必要はありません。定番的な服を、ふつうに着るだけで十分です。店内でひときわ目立つような特徴的なアイテムを取り入れても、結局、悪目立ちしてしまい、ダサいと思われてしまいます。まずは着こなしの土台となるようなベーシックなアイテムをそろえ直していく。これが30代からおしゃれを見直すための1つのポイントになります。

失敗例2?物持ちがよすぎ
「このアイテム、学生時代からずっと持っているんですよね」

このような言葉をこれまでに何度となく聞いてきました。国内で売られている服はどれも丈夫にできているので、その気になれば10年以上は軽く着られてしまいます。しかも男性は本当に服が捨てられません。「まだまだ着られる」と思って、捨てずにいつまでも取っておく人が多いのです。

特に、ちょっと奮発して買った服は、なかなか捨てられずに取ってある人も多いはずです。「一生モノですよ」なんて店員さんに言われて買ったレザージャケットをほとんど着ないのに持ち続けている人も多いかと思います。

ファッションに「一生モノ」なんてない
しかし、ファッションにおいて一生モノの服というのはほとんど存在しません。時計や靴であればまだしも、緩やかに流行は変化しますし、着る本人も歳を重ねます。古いアイテムは、いくら値段が高かったとしても、ダサく見えてしまいます。

現に、10年前に百貨店で奮発して買った服よりも、最新のユニクロの服のほうがおしゃれに見えるなんてことはよくあります。今の空気感に合ったものを着るということが、おしゃれに見せるためにはとても大切です。

また、数十年前であれば、高い服と安い服にはそれなりの差を感じるものでした。でも今は違います。安い服でも、「よくできているな」と感心するものがとても多くなりました。よくも悪くも、似たようなデザインの服が街にあふれているため、価格の差をひと目で見分けるのが難しい時代ともいえます。

だからこそ、よいものを何十年も着続けるよりも、今の時代に合った服、今の自分の年齢や体型に合った服を新調するということに価値があります。目安となるのは3〜5年。だいたいこれくらいのスパンで、少しずつ流行は変化すると考えましょう。
以下ソース
http://toyokeizai.net/articles/-/196512