深刻な人手不足を背景に宅配最大手のヤマト運輸が料金の値上げを進めていることを受けて、ネット通販会社の間では商品の配達にかかる料金や仕組みを見直す動きが相次いでいます。
このうち、衣料品の通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する「スタートトゥデイ」は、今月1日から商品の送料を利用客が決める仕組みを導入しました。これまでは購入金額に応じて、無料か、およそ400円の送料がかかりましたが、試験的に導入する新たな仕組みでは、利用客が無料から3000円までの間で送料を自由に選びます。これによって会社側の費用負担が増える可能性もありますが、利用客がどのような料金を望んでいるのかを探りたいとしています。

また、靴などを扱うネット通販の「ロコンド」は、先月中旬に出荷から配達まで最長で3日かかる仕組みを導入しました。商品が届くまで通常より時間がかかることになりますが、代わりに送料を100円割り引いて290円に設定し、およそ2割の客が利用しているということです。

さらにネット通販大手の「アスクル」は、今月2日から一度に5000円以上注文した客を対象に、ポイントを加算するサービスを始めました。まとめ買いを促し、全体として配送の回数を抑えることが狙いです。

こうした背景には、ヤマト運輸がドライバーの人手不足などを理由に大口向けの料金の値上げを進めていることがあり、ネット通販会社の間では利用客のニーズをにらみながら商品の配達にかかる料金や仕組みを見直す動きが今後、さらに広がりそうです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171010/k10011173061000.html