厚生労働省は15日、大卒で就職後3年以内に離職した人の割合(離職率)は、2014年3月の卒業者で32.2%だったと発表した。前年から0.3ポイント上昇した。

 離職率は5年続けて30%台前半で推移。同省は「(希望と実際の仕事が異なる)ミスマッチによる離職は減っているとみられる。一方で景気回復で転職がしやすい環境にあり、相殺されて横ばいの動きになっている」と分析している。

 離職率を業種別にみると、宿泊・飲食サービスが50.2%と最も高く、生活関連サービス・娯楽が46.3%、教育・学習支援が45.4%と続いた。電気・ガスなどインフラは9.7%で唯一、1桁台だった。

 企業規模別にみると従業員千人以上の場合は24.3%なのに対し、29人以下の事業所は50%を超えた。事業所の規模が小さくなるほど、離職率は高まっていた。

 同じ14年春の高校卒業者で3年以内に仕事を辞めた人は40.8%で前年比0.1ポイント低下。短大などの卒業者は41.3%で同0.4ポイント下がった。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H6T_V10C17A9CR8000/