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ソニーがGoogleアシスタントに対応したスマートスピーカーを発表した。デザインはアップルが年内に発売する「HomePod」に似ており、同じように音質を重視している。激戦市場における「注目の一台」になるか。

どのスマートスピーカーにも特徴がある。アマゾンの「Amazon Echo」であれば、相当数の「スキル」が用意されている。例えば簡単なクイズゲームや、カクテルのつくり方を指南してくれるようなアプリまである。グーグルの「Google Home」なら音声によるGoogle検索だろう。そしてアップルが12月に発売予定の「HomePod」は、音声で操作できるスピーカーのなかでは最高の音が期待できる点である。

ソニーは音声アシスタントをもっていないが、スピーカーのことなら熟知している。2017年9月1日から6日までベルリンで開かれている世界最大規模の家電関連展示会「IFA 2017」で、ソニーは競合モデルから“いいとこ取り”をしたデヴァイスを発表した。

商品名こそ「LF-S50G」とイマイチだが、このスマートスピーカーは見た目がHomePodに似ていて、おそらく音も同じようにいい。そしてGoogleアシスタントに対応している。色は白と黒の2色あり、10月に199ドル(約22,000円)で発売される[編註:日本での発売は未定]。

LF-S50Gは、金属製の台座とメッシュで包まれた筒状のスピーカーで構成されている。HomePodに似た2ウェイの無指向性スピーカーで、全方位に音が広がる。ソニーいわく、一般的な広さの部屋を音で満たすのに十分なパワーを備えているという。すなわち、Amazon EchoやGoogle Homeよりも音がいいということである。

スマートフォンなどのデジタルデヴァイスとは、BluetoothかNFC(近距離無線通信)でつながる。もしくはスピーカーをWi-Fiに接続して、「OK、グーグル。『Despacito』をかけて」といった具合に指示すれば、ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーの「Despacito」が流れてくる。もし手も口もふさがっているなら、スピーカーの上部に手をかざせば、再生や停止、スキップなどの操作ができる。しかも時計までついている。

LF-S50GはGoogleアシスタントに対応しているので、Google Homeと同じことができる。タイマーやGoogle検索、Googleカレンダーやスマートホームとの連携も可能だ。だが奇妙なことに、これ以上のスピーカーは存在しない。数多くのユーザーがAmazon EchoやGoogle Homeを使っているにもかかわらず、それらと同じかちょっといい、ということが十分なセールスポイントになる。

そこがまさに、アップルやSonosが狙っているポジションである。ソニーはそこに割って入り、会心の一撃を放つことだろう。
https://wired.jp/2017/09/02/sonys-speaker-looks-like-homepod/