http://president.jp/articles/-/22270

マネー 2017.6.9
ジャーナリスト 溝上 憲文
PRESIDENT Online
都市部に比べ、地方の企業の給与は低めだ。だが、幸せなのはどちらだろう。残業は少なく、有給もとれて、給与はそこそこ。そんな「地方の給与トップ企業」の実態とは――。

給与1位企業、山梨1537万円 福島1327万円
東京と地方との間には所得格差が存在する。その結果、地方の人々は高い給与を求めて東京に殺到し、一極集中が起きる。

東京都の労働者の平均給与額は40万3000円(41.4歳)と47都道府県でダントツだ(厚生労働省「2016年賃金構造基本統計調査」)。

2位の神奈川県の36万9000円、3位の大阪府の35万7000円を大きく引き離している。新卒の学生や転職者が東京の会社に就職したがるのもうなずける。

▼地方には、無名でも高給与の企業があった!
だが、地方には東京ほど給与が高くなくても、社員の自社に対する評価(満足度)が高い会社もある。

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『プレジデント』2017年6月12日号(発売中)では「働き方の社風別 給与のいい会社ランキング」と題し、▼「クチコミ評価」も「給与」も高い会社▼高給与なホワイト企業▼高給与なホワイト企業▼給料は「ほどほど」でも働きがいのある会社、のそれぞれの上位20社を掲載
雑誌『プレジデント』(2017.6.12号)では、社員クチコミサイト「Vorkers」の調査協力により、「働き方の社風別 給料のいい会社ランキング」を掲載した。今回、このデータから、各地方の給与トップ企業(40歳の推定年収)と、社員の自社クチコミ評価(5点満点)が最も高い企業を、日本の全国地図のうえにマッピングした。

地方の給与トップ企業と社員評価トップの企業を記したマップをご覧いただくと、各地方の特徴がみえてくる。

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高給与ではないが、社員の評価が高い地方企業はこれだ
特徴的なのが愛知県だ。「給与」は豊田通商がトップ、「社員評価」はトヨタ自動車がトップで、いずれもトヨタグループが占めている。「トヨタ王国」は健在といえる。

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ちなみに愛知県の労働者のボーナスを加えた2016年の平均年収は536万円(41.3歳、厚労省調査)。それに対して前出2社の40歳の推定年収は900万円前後(豊田通商が940万円、トヨタ自動車が865万円)とはるかに上回る。

一般的に年収が1000万円近くの企業の社員は、たとえ長時間労働など職場環境が多少悪くても自社評価(満足度)が高くなる傾向にある。

トヨタ自動車は年収の高さに加え、長期雇用を掲げた安定的な雇用制度をとり、さらに平均残業時間が29時間と少なく、有休消化率も82%となっている。社員の評価がトップクラスというのも当然だろう。

▼福島の東邦銀行は県内平均年収より200万多い
興味深いのは、全国的な水準でみれば高給とはいえないが、社員の評価が高い企業があることだ。たとえば、東北地区で最も社員評価の高い東邦銀行(福島県)の40歳の推定年収は652万円。東京の会社の中では「平均よりやや上」程度の水準である。

それなのに、なぜ社員評価が高いのか。その理由のひとつとして、地元の他の企業に比べて、相対的に給与が高いことがあげられる。

福島県のボーナスを加えた平均年収は411万円(42.5歳)。東邦銀行と比べると200万円以上も低い。福島県で東邦銀行に勤めるということは、県内平均よりはるかに高い水準の給与を得ることになるわけだ。

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社員評価1位 中部:EIZO(石川)、九州:アイ・ケイ・ケイ(福岡)
また、中部地区の社員評価トップのEIZO(石川県)の年収は534万円、九州地区の同トップのアイ・ケイ・ケイ(福岡県)は485万円。東京都の平均年収606万円は下回っているものの、石川県の平均年収435万円、福岡県の平均年収437万円と、県内平均を上回る高水準といえる。EIZOの社員の社員クチコミでも「社風は悪くなく、居心地はとてもいい」という声が上がっている。

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