米主要企業の最高経営責任者(CEO)が昨年受け取った報酬は従業員の347年分の約15億円−。全米最大の労働団体である米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)は10日までにこんな調査結果を発表した。

 ニューヨーク株式市場の主要株式指数のひとつで、幅広い銘柄を含むSP500種を構成する企業を対象に調査した結果、2016年にCEOが受け取った平均報酬は前年から6%近く増え、約1310万ドル(約15億円)となった。

 生産部門などで働く従業員の平均年収は約3万7600ドル(手当を含む)で、CEOの報酬はこの347年分に相当する。15年は335年分だったが、この1年で格差が拡大した。

 AFL・CIOは「物価上昇分を除けば(従業員の)平均賃金はこの50年間、停滞し続けている」と指摘。幹部は格差是正に向けて、企業に賃上げを訴えている。(共同)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/170511/bsk1705110836003-n1.htm