ホンダは20日、2017年度(17年4月〜18年3月)にインドで二輪車の販売台数(輸出含む)を600万台と16年度に比べ2割増やす方針を発表した。新型車を4モデル発売し、販売店も約1割増やす。約110億円を投じて既存工場に新ラインを設置。生産能力を1割増の年産640万台に引き上げて、旺盛なインドの需要を取り込む。

 インドの二輪車の輸出を含む市場規模は16年度で1992万台と世界最大。ホンダのシェアは25%で、最大手のヒーロー・モトコープに次ぐ2位だ。ホンダが16年度に販売台数を大幅に伸ばす一方、ヒーローは微増にとどまり、ホンダが追い上げている。

 ホンダは17年度にスクーターとバイクの新型車を2モデルずつ投入する。スクーターの「アクティバ」など既存の人気車の販売増を見込む。販売網は中小都市や地方を中心に約500店増やし、5800店に広げる。

 ホンダはインド国内に4つの二輪車工場を持つ。13年に稼働した南部カルナタカ州の工場に第4ラインを新設し、年産60万台を追加する。

 4月1日にホンダ子会社のホンダ・モーターサイクル・アンド・スクーター・インディア(HMSI)の社長に就任した加藤稔氏は「インドの潜在市場は巨大。今後も多様な車種を投入したい」と意気込みを述べた。

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