http://sp.yomiuri.co.jp/science/20170406-OYT1T50093.html?from=ytop_ylist

 日本周辺の高精度な位置情報を提供できる準天頂衛星「みちびき2号機」が完成し、宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)筑波宇宙センター(茨城県つくば市)で5日、報道陣に公開された。

 今後、種子島宇宙センターに輸送され、打ち上げを待つ。

 準天頂衛星は、軌道が南北方向に傾いており、地上からは天に8の字を描くように見える。この軌道は日本上空に長時間とどまることができ、ビルの谷間や山間部でも電波を届かせやすく、位置情報の提供に適している。2010年に初号機が打ち上げられ、米国の全地球測位システム(GPS)を補完する形で、すでに利用されている。

 2号機は本体がマイクロバスに近い大きさで、燃料を含めた重量は約4トン。初号機に比べ、太陽電池パネルなどの性能が向上したという。

 国は今年度中に計3基の打ち上げを計画しており、来年春には初号機を合わせ4基体制が実現する。誤差数センチ以内の極めて正確な位置情報が得られるようになる。内閣府の担当者は「スマホやカーナビの精度向上といった身近な分野をはじめ、安全な自動運転の実現、航空輸送や農作業の無人化などの新技術まで、幅広い利用が期待される」と話している。

2017年04月06日 16時52分