男性会社員の運転手Aさん(24)は、
同僚で助手席に座る男性Bさん(23)とボウリングを終え、車で国道へ出た。
日曜日の深夜で道路はガラガラだったが、前を走る3台のバイクのスピードは制限速度の50キロほど。
バイク3台が連なるうえ、北川容疑者のバイクは右へ左へと安定感を欠いていたため、なかなか抜くことができない。
イライラしてきたAさんはパッシングをし、車間距離を詰め、北川容疑者のバイクをあおった。

ようやく1台抜き、バイクの間に入り、タイミングを見計らってもう2台抜き去り、赤信号だった次の交差点で止まった。
すると後ろからバイクを降りた北川容疑者が近づいてきて、運転席の窓をドンドンと叩き、
「何しとるんじゃ、コラ、降りてこんかい、このボケが」
とものすごいケンマクで怒鳴り出した。
Aさんは「車から出たら何をされるか分からない」と怖くなり、
窓を開けて話を聞こうとしたが、無施錠のドアを開けられ、
座ったままの状態でいきなり顔面に強烈なパンチを浴びせられた。

さらに北川容疑者は助手席側に回ろうとしたため、
Bさんは「謝らなければ」と思い、自ら車を降りた。

しかしわびる間もなく、顔面と左肩に次々とパンチが飛んできた。
北川容疑者の怒りはそれでも収まらず、再び運転席側へ。
「はよ謝らな、ボッコボコにされる」と身の危険を感じたAさんは、車から出てその場で土下座。
次の瞬間、顔面を下から足で思いっ切り蹴り上げられた。

騒ぎを聞きつけた通行人が110番通報。
警察官が現場に駆け付けると、友人1人しかいなかったため、北川容疑者を呼び戻して事情を聴いた。
Aさんは顔面、頬を骨折し、前歯が2本折れ、左頬打撲の重傷を負った。

調べに対し、北川容疑者は
「あおられたことに腹が立った。ついカッときて、殴り過ぎたことは反省している」
と述べ、Aさんは
「原因をつくったのは自分、あおったことは申し訳ない」
と、互いに非を認めているという。
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