音楽理論的に林檎を語るスレ
作曲家としても個性的な椎名林檎
音楽理論的に語れる曲が沢山あるので語っていって下さい 長く短い祭はまだまだ語れる所がある
Bメロの進行は
Bm7-5 B♭m6 Am7 A♭dim7
Gm7 A7 Dm7 Gm7/C
W#m7-5からルートが半音ずつ下降するクリシェ進行
林檎の曲ではまあまあ使われる進行
御祭騒ぎとか最近なら目抜き通りにも出てくる
W#m7-5の部分はWM7でも全く問題無いんだけど
ルートが半音上がるだけでぐっとお洒落な響きになる
この部分のメロディーは割と普通
後半部分の出だし「今宵全員が魁」
レレラドソファミファソ
レからレへの1オクターブの跳躍から始まり
レラドソのあたりはペンタトニックをジグザグに大胆に下降する凄く楽器的なフレーズ
インパクトが強い。普通に鼻歌を口ずさんでも出てこないメロディーですよね
ちなみにサビでもペンタトニックをジグザグに下降するフレーズがフューチャーされます
意図してか意図せずか、このサビがあってのこのBメロである、という
同一モチーフを消化してる感がありますよね
サビ直前はUm7/5
色んな曲によく使われる、割とじわっとした進行感のあるコード
ここはコード感で締めるというよりは管楽器とドラムのバババ!っていうフレーズで
これからサビだぞ!感を出してます
同じフレーズがサビ前は沢山出てきます
曲の展開に従って、知らずしらずの内にこのフレーズを聞くと
あっ!次は盛り上がる部分だ!と聴く側は認識できるようになります >>20
サビは林檎得意の4361
B♭M7-A7-Dm7-F7
A7ではFも鳴ってるから正確にはAaug7と書くべきか
ヒイズミのボイシングもFをトップノートに持ってきてたりもする
サビ全体にお洒落ポイントが色々詰まった構造ですよね
ペンタトニックをジグザグ下降する導入
ブルーノートをV7の時に通過(奔放な命、の「の」がAとA♭の間くらい)
林檎は上昇フレーズではブルーノートを通らず
下降フレーズで通るようにしてます
(ギブスの「こ'こ'に"い"て」。'こ'、"い"、どちらもシだけど
上昇フレーズの最初は普通に歌って、下降フレーズのときはフラット気味に歌います)
しつこくないけどお洒落な絶妙なフレージングですね
続けて浮雲の洒落たフレーズが入ります。
裏拍から入るだけで凄く垢抜けて聞こえますよね。そしてここでミを通過することでサビ全体がペンタトニックになるのを避けてます
全部がペンタトニックだとちょっぴり野暮ったい印象になりますよね
我らの夏を、ペンタトニックのジグザグで締める
最後のジグザグだけ上昇して下降する形で綺麗に締まってます。ここはナインスにはせず