2020年9月6日、福島県会津若松市湊町地内にある猪苗代湖で起きた事故。ライフジャケットを着用した状態で浮かび、
水上オートバイに乗って遊ぶ順番待ちをしていた4人が大型ボートに巻き込まれ、豊田瑛大くん(当時8歳)が死亡し、2人が重傷を負った。

業務上過失致死傷の疑いで東京都中央区の会社役員・佐藤剛容疑者(44)が逮捕された。

<逮捕に至るまでの経緯は?取材を続けている福島テレビ阿部加奈子記者の報告>

警察では、事故が起きた当日にも逮捕された佐藤容疑者や同乗していた関係者から話を聞いていたが、全員が口をそろえて「気づかなかった」などと否認していた。

捜査関係者によると、道路上の交通事故とは違い、水上では物証が残りにくく、
巻き込まれたとみられるボートのスクリューにも遺留品が残っていなかったことで、捜査は難航していた。

そのため警察では、複数台のボートがスピードを出して走り去ったという情報から、可能性のあるボートなどを押収。
特定を進めるとともに、瑛大くんの家族や目撃者などから事情を聴き、証言を積み重ね佐藤容疑者のボートが4人を轢いたと特定した。

業務上過失致死傷では、一般的に身柄の拘束がない書類送検の事案のケースが多いなか、福島県警察本部捜査1課によると
「逮捕の必要性があった」として、9月14日に逮捕に踏み切りった。

佐藤容疑者は、会津若松警察署に移送され本格的な取り調べが行われることになる。
今回の逮捕によって遺族が望んでいた運転手の特定、そして事故原因の究明に向け大きく動きだした形になる。

<逮捕を受け瑛大君の両親がコメントを発表>

「このまま犯人が特定されないかもしれないと、不安な日々を今まで送ってきました。本日、犯人が逮捕されたと聞いて一応安堵しておりますが、
犯人が逮捕されても、瑛大を失った悲しみは癒えません。今後真実が明らかになることを願っております」

https://www.fnn.jp/articles/-/238940