2020年9月に福島県の猪苗代湖で、航行中のボートに8歳の男の子が巻き込まれ死亡した事故で、東京都の会社役員の男が逮捕された。
8歳の男の子が亡くなり、2人が重軽傷を負ったボート事故は発生から1年がたち、ようやく進展した。

この事故は、2020年9月6日に福島・会津若松市の猪苗代湖で、
水上オートバイで遊ぶためライフジャケットを着けて湖面に浮いていた男女4人が航行中のボートに巻き込まれ、

当時8歳の豊田瑛大君が死亡し、2人が重傷を負ったもの。

警察は、この事故でボートを操縦していた東京・中央区の会社役員、佐藤剛容疑者(44)が必要な安全確認を怠っていたとして、業務上過失致死傷の容疑で逮捕した。

当時、佐藤剛容疑者は、知人など10人を乗せて、およそ10メートルの大型ボートを運転していて、4人のひいたあと、そのまま走り去っていた。

警察の調べに対し、佐藤剛容疑者は「身に覚えがない」と、容疑を否認しているという。

警察では、これまでボートの特定と関係者から事情を聴くなどして捜査を進め、容疑が固まったことから、14日、東京駅近くにいた佐藤剛容疑者を逮捕した。
佐藤容疑者は、会津若松警察署に移送されていて、警察では、事故当時の状況などをくわしく聴き、捜査を進めることにしている。

https://www.fnn.jp/articles/-/238858

事故が起きたのは、瑛大くんの父が知人家族を乗せてトーイングスポーツをし、瑛大くんと母など4人がブイの近くで順番待ちをしていた時だった。


急に大きなエンジン音が聞こえてきたので、そっちを振り向いたときに、もう目の前にすごく目線的にも見上げる感じで…。
子どもたちのほうを振り返って逃げなくちゃと思ったんですけど、やっぱり声が全然出なくて体も動かなくて
わずか数秒で、4人は船に巻き込まれた。近づく船に驚く瑛大くんの表情が、目に焼き付いているという。
事故の後、瑛大くんの母は一命をとりとめたが、両足の膝から下を失った。7度の手術を乗り越え、2021年4月に自宅へ帰ることができたが…

事故のあと、福島県は中田浜周辺の2カ所に、浜の利用ルールのほか、船舶の航行区域や進入禁止エリアを表示した看板を設置。
住民などが参加する協議会は、事故の原因が分かり次第、利用区分の見直しも検討しているが、今は仮のブイで大型船の航路を示している。

中田浜ロングビーチで管理人を務める小林茂政さん。事故の再発防止に向け、取り組んでいる。

中田浜ロングビーチ管理者・小林茂政さん:
まだまだ水上バイクおよび大型船に乗っている人が、そういう安全安心の知識がない。早く本来あるべき大きなブイで、また標識で、
そして大型船の航路を決定して、取り返しがつかない事故はもう起こさないつもりで、私たちができることで頑張っていきたい

https://www.fnn.jp/articles/-/216369