2018/10/4 10:4110/5 00:07updated
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 五島産業汽船が離島航路を突然運休した問題で、長崎県新上五島町の江上悦生町長は3日、長崎−上五島(鯛ノ浦)航路の運航を引き継ぐ新会社の設立を検討することを明らかにした。新上五島町議会は同日、航路対策特別委を開き、長崎県や国と連携して早期の航路再開を目指す方針を確認した。

 新上五島町は五島産業汽船の船のうち、2隻を所有している。江上町長は長崎−鯛ノ浦航路について、「新会社設立と既存の船会社に依頼するのと、どちらの方法が早期に再開できるか国と県に助言を求めている」と話し、国や県の回答を得た後、どんな形で航路再開を目指すのか町議会に諮る考えを示した。

 特別委は冒頭を除き非公開。委員と町長ら計13人が出席し、町側が経過を報告した。委員からは「五島産業汽船はもっと早く報告してほしかった」「社長からも経緯を聞くべきだ」などの意見が出たという。

 本村敦彦委員長は「安心して任せきっていたのは反省すべき点」と新上五島町の姿勢を批判。「利用者や職を失った従業員への対応をできるだけやっていく必要がある」と話した。

 五島産業汽船は2日、「経営上の都合」を理由に突然窓口を閉鎖し、長崎、佐世保と五島列島を結ぶ全航路を運休した。


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