ストーリー by hylom 2018年09月27日 14時57分内乱 部門より

headless曰く、
Googleが中国向けに開発中とされる検閲入り検索アプリ(コードネーム「Dragonfly」)について、Google社内で回覧されていたというメモをThe Interceptが入手し、その内容を報じている。
メモはプロジェクト参加を持ち掛けられたGoogleのエンジニアが書いたとされ、検閲入り検索システムへの反対運動を組織する従業員グループが共有していたそうだ(The Intercept、Mashable、Android Police)。

このメモによると、DragonflyのプロトタイプはAndroid版とiOS版が開発されており、検索を実行するにはログインが必要になるという。先日報じられたように検索とユーザーの電話番号を関連付けるだけでなく、
IPアドレスやクリックしたリンク、位置情報、その他の個人情報も収集する監視ツールになっているようだ。データベースは台湾のサーバーに保存されるが、
Googleと共同で運営会社の合弁企業を設立する中国企業側の従業員のみがデータにアクセス可能とされる。また、検索結果から除外するブラックリストを編集できるのも中国企業側のみだという。

8月にGoogle CEOのサンダー・ピチャイ氏は従業員に対し、中国再参入は初期の段階であり、可能性を探っていると説明していたが、プロジェクトで働く従業員は7月末に数週間後のサービス開始を目指して準備するよう指示されていたそうだ。
メモによればプロジェクトでは少なくとも215名がフルタイムで仕事をしており、プロジェクトはかなり進んだ段階だという。それでもこのプロジェクトは極秘であり、プロジェクトの存在が報じられるとエンジニアはすべてのコードを急いで隠したらしい。

そのためメモの存在を知った経営陣は、プロジェクトについて一切知るべきではない従業員の間でメモが共有されていることに激怒。人事担当者はメモにアクセスまたはコピーを保存しているとみられる従業員に対し、
即刻削除するよう命じる電子メールを送ったそうだ。この電子メールでは、メモには追跡用のピクセルが埋め込まれており、誰かが読んだ場合に受信者が特定可能だとも述べられていたとのことだ。

https://it.srad.jp/story/18/09/27/0519258/