記事入力 : 2018/08/26 05:01
 事務所や公共の場で家電製品を充電する「どこでも充電族」が増えている。自宅でエアコンを長時間使用すると、電気料金の累進制により電気料金がかさんでしまう。そのため、あちらこちらで「ただの電気」を使用する人々が増えているのだ。

 仁川のある大型飲食店で働くオさん(34)夫婦は、通勤のため毎日電気自転車で20キロを往復する。オさん夫婦のかばんには長さ20センチ、重さ1キロの電気自転車用充電器が入っている。勤務時間の間、飲食店のコンセントにつないで自転車を充電する。

 オさんは「夏休み期間中は家にいる6歳の息子のために一日中エアコンをつけっ放しにしている。電気自転車を充電することで、自宅での電気使用量が累進区間に入るかもしれないので、家では電気の使用量をできるだけ減らしている」と苦笑いする。

 ソウル市江南区のあるIT系企業で働くチャンさん(30)は最近、机の上にあった4個口の電源タップを8個口のものに変えた。会社に出勤すると、かばんから個人用のノートブック、タブレットPC、携帯電話の補助バッテリー2個、シェーバーなどを取り出して充電する。
周囲からは「電気製品の展示場か」と冗談交じりの叱責(しっせき)もあった。チャンさんは「他のチームの同僚は毎日電動キックボードに乗って来て会社の廊下で充電している。このくらいは何でもない」と話す。コーヒー専門店にも電源タップを持ち込む顧客も少なくない。

 24時間運営の無人販売施設にも、「どこでも充電族」は出没する。今月6日、地下鉄1号線の餅店駅近くの「UFOキャッチャー専門店」(24時間運営)では、顧客を待つ運転代行の運転手たちが空いているコンセントでキックボードと携帯電話を充電していた。あるキャンピング関連サイトには、
週末会社にキャンピングカーを持ち込んで、会社の電気でエアコンを付け、テレビも見た、という書き込みも掲載された。韓国は、公共の場所の電気使用に寛大な方だ。日本では、会社や公共の場で無料で充電する人々を「電気泥棒」と呼ぶ。

ユン・ドンビン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2018/08/24/2018082401636_0.jpg
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/08/24/2018082401659.html