1868年に現在の大阪市西区に開かれた外国人居留地「川口居留地」をテーマにした企画展が5日、同市北区の府立中之島図書館で始まった。約170点に上る貴重な資料を展示。廃止されるまでの約30年間、商業や教育にも大きな影響を与えた大阪の西洋文化発祥地の面影を今に伝えている。30日まで。入場無料。

大阪開市開港150年に合わせて企画した。本館3階展示室では、文化や生活、キリスト教との関わりなど八つのテーマで展示。著名な実業家ハンターやグラバーらが会社や居を構えていたことや、女子教育に貢献した信愛、プールといった伝統校が川口で誕生した歴史なども紹介している。

 このほか、かつて「なにわの海の時空館」(同市住之江区、2013年閉館)にあった川口居留地の全景ジオラマが展示され、「位置関係がよく分かる」と来館者の注目を集めている。

 担当した文化事業責任者の鈴木希実枝さんは「短い年月ながらも大阪に居留地があった歴史を、多くの人に知っていただきたい」と来館を呼び掛けている。

 午前9時〜午後8時(土曜は同5時)。日祝と第2木曜休館。


大阪日日新聞 2018年3月6日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/180306/20180306030.html