童貞帝國

1右や左の名無し様2018/03/03(土) 12:48:02.80ID:3C2u2RQN
1.
政治というのは時に不可解な結果をもたらすことがある。
それは、これから紹介するとある国でも同じだった。

膣の中に陰茎を挿入することを大罪とし、それを行った全ての男女が裁かれる時代。
特に、処女より童貞が失われる事に重きを置いていた。それは、処女かどうかは処女膜により容易に確かめられるが、童貞かどうかは本人しか知りえない事実だからだ。
そのため、それを厳しく取り締まるために童貞管理法、そしてそれに伴う射精管理法が制定されたのだ。

世界はこの国をこう呼んだ。

“童貞帝國”

2右や左の名無し様2018/03/03(土) 12:48:50.66ID:3C2u2RQN
2.
選民思想の成れの果ては、貞操管理だった。
理由は様々だ。
性病撲滅、望まぬ妊娠の防止、性犯罪の阻止。
でも、それは表向きの理由だ。
国家は優秀な者同士を交配し、全ての国民の血統を管理した。

スーパーコンピュータのAIが決定した効率的かつ、優秀な遺伝子を持つ人間を交配することで、他国のどの民族より遺伝病や劣性遺伝、先天性障害や社会不適合者の出生確率を大幅に下げることに現に成功しているのだ。

かつてタブーとされた、選民思想。国際的に否定されたその概念は、科学的か否かを検証されることなく闇に葬られた。
無論、アーリア人が優秀だとか、白人は有色人種に比べ知能が高いなど、差別主義的選民思想は旧時代のものであろう。

しかし時代は変わった。
民族を問わず個々の人間として見た時、そこに優劣があることは相対的にみて明らかだ。
知能だけの話ではない。先天的なもの全てだ。生まれつきの身体の強さ、運動神経、病気、障害、性格も全くもって先天的影響がないとは言いきれない。

個々の能力を統計的に管理し、不適切な遺伝子は血統から排除した優秀な遺伝子のみを持つ人間が出来たらどうだろう。
世界中ではなく1つの国家のみがそれをやり遂げたら、
そこに生まれた民族的優劣は世界をどう支配するのだろう。

この国では全ての妊娠は人工授精である。
処女の管理は容易だが、童貞は難しいことは容易に想像がつくだろう。

人々はこの国をこう呼んだ。

“童貞帝國”

3右や左の名無し様2018/03/03(土) 12:49:24.05ID:3C2u2RQN
3.
聖母マリアを知っているだろうか。
彼女は処女であるにもかかわらず懐妊し、キリストを出産した。

そんな事は現実の人間では可能だろうか。
かつては不可能とされていた。しかし人間の科学の進歩は目覚しく、神の所業と言わんべき様々な技術が開発されていた。

この世界のとある民族もまた1つ神に近づいたようだ。

この国家では全ての人間の性交を禁止し、人工授精のみで遺伝的適性を持つ者同士を交配し、優秀な人間を増やすことで国際的に優位に立たんとする計画が推し進められていた。

その名は“聖母計画”

優秀な遺伝子を持たぬ者は全て処刑された。
童貞管理が難しく後に優秀な遺伝子を持っていても、男性は全て性器を切除され、電気刺激のみでしか射精を行えないようになっていた。
そして、すべての国民はそれに何一つとして違和感を抱かなかった。

優秀な遺伝子をもつ女性は神のように崇められ、男性は遺伝子を継ぐだけの奴隷のような存在となった。
処女と童貞のみで構成された、神の国。

彼ら以外はこう呼んだ。

「童貞帝國」

4右や左の名無し様2018/03/03(土) 12:58:31.09ID:3C2u2RQN
世界は知らないうちにあなたやその周りを蝕んでいる。

5右や左の名無し様2018/03/03(土) 12:58:31.86ID:3C2u2RQN
世界は知らないうちにあなたやその周りを蝕んでいる。

6右や左の名無し様2018/03/03(土) 18:29:27.90ID:3C2u2RQN
帝國は啼いているか

7右や左の名無し様2018/04/05(木) 16:55:00.95ID:FZY8QbfW
まさに理想の世界だ
生まれた子供は国の施設で一括して育てるんだよな?
当然家族制度も廃止だ

8右や左の名無し様2018/04/08(日) 12:14:10.08ID:700c09SS
>>7
家族制度は廃止
遺伝的統計に基づき
それぞれの分野の専門教育を各子供に施す。
生体維持に必要な食欲と睡眠欲はともかく、知的活動を全くもって妨害する性的欲求は遺伝的に排除していく。
中途半端な自由主義に塗れた世界はこの国家をディストピアと呼ぶかもしれない。
しかし彼らは自由を感じ、そして人生を謳歌する。
ここには、国家と国民の全体的利益を阻害するような権利を主張し、それを尊重するような人間はそもそも存在しない。
そもそも、そんな意識や欲求を持つものは最初から遺伝的に排除されているからだ。

彼らは幸せであり、彼らにとってここはユートピアだ。

みんなに考えてほしい。本当に、認められるか分からない権利を主張できる自由があるということは「幸せ」と呼べるのだろうか?

帝國は啼いているか。

9右や左の名無し様2018/04/08(日) 13:02:22.80ID:700c09SS
この国家は最終的にアナキズムの基盤の上に存在していくことになる。

議論する必要も、統率することも、監視することも、抑圧することも必要なくなるからだ。

無益な争いや個人の行動に無意味なものは無くなる。

我々からしたらまるで機械が工場の中で動くように無機質に国家の秩序の中で動き続ける。

それでも、彼らは幸せなのだ。遺伝的にそれが一番の幸せであると意識するようになっているから。

この国家の実現は非現実的だが、これは極端な例だと思ってほしい。

大切なのは現実の話だ。

我々は自由主義の世の中で気ままに生きて、権利が守られているだろう。
でも、実は我々はもう既に「童貞帝國」の国民なのではないか?
ある時作られた民主主義という檻の中で自由に動けるようにすることで彼らのように「それが一番の幸せ」と考えるようになっているのではないか?

映画や小説のように、ディストピア的な支配する黒幕がいる訳では無いだろう。
ただ、ただ彼らのようにある時から自然に出来上がった秩序に従い動き続ける機械になっているのではないか?

だとして、それがなんだというのだ。
そんなこと考えてなんの意味があるのか。
お前は何が言いたいんだ。

もしそういった考えてが生まれ、そこで思考停止に陥るとしたら、もうそれこそが我々が「童貞帝國」の国民であることの証明になってしまうのではないだろうか。

帝國は啼いているか

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