月面に着陸する計画の日本の無人の月探査機「SLIM」(すりむ)は、一緒に打ち上げる別の人工衛星の開発の遅れの影響で、打ち上げが1年延期されて、再来年度(2022年度)に行われることになりました。

「SLIM」は、精密な着陸技術の実証と月の岩石などを調べるために月面への着陸を計画しているJAXA=宇宙航空研究開発機構の無人の探査機で、JAXAとNASA=アメリカ航空宇宙局が共同で開発するX線観測衛星、「XRISM」とともにH2Aロケットで来年度(2021年度)に打ち上げられる予定でした。

しかし、X線観測衛星に、エンジンを緊急に止める新たな機能を加える作業を行うことになり、「SLIM」の打ち上げも1年延期して再来年度(2022年度)に行うことになったということです。

「SLIM」で得られたデータは、アメリカが2024年に再び月面に宇宙飛行士を送るアルテミス計画にも利用されることになっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200523/K10012441771_2005230215_2005230219_01_03.jpg
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