2019/12/22
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風邪ウィルスとインフルエンザウィルスは同時に流行しないことが知られている
新たな研究は、これを調査し、インフルエンザA型の感染がライノウィルスの感染を低下させることを発見した
ウィルス同士の相互作用を利用すれば、もっと簡単に危険なウィルスの流行を制御できる可能性がある

人間同様に、ウィルスの世界にも土地と資源を奪い合う民族戦争があるようです。

インフルエンザは誰もがよく知るとおり、インフルエンザウィルスが原因で起きる病気です。一方、風邪と一般的に呼ばれる病気も何種類かのウィルスが原因で起こっています。

代表的な風邪ウィルスは鼻風邪の原因ライノウィルスや、夏風邪やプール熱として有名なアデノウィルスなど呼吸器に取り付くウィルスです。

原因が別々にある以上、これらの病気を2つ同時に患うことはないのでしょうか?

新しい研究は、こうした可能性について研究し、どうやらウィルス同士が喧嘩するために同時に病気を発症しない可能性があるという報告を行っています。

敵の敵は味方とはいいますが、この場合、体内はどうなっているのでしょうか?

この論文は、スコットランドのグラスゴー大学パブロ・ムルシア博士を筆頭とした研究チームより発表され、12月16日付けで、米国科学アカデミー発行の機関誌『PNAS』に掲載されています。
Virus–virus interactions impact the population dynamics of influenza and the common cold
https://doi.org/10.1073/pnas.1911083116