「夏かぜ」ヘルパンギーナ、首都圏で流行の兆し 警報レベルの保健所管内も(記事全文)
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2019年07月11日 17:05
介護医療CB news

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(画像)東京都のヘルパンギーナ患者報告数の推移6/3〜7/7(キャップ追記、画像から読み取り)

 「夏かぜ」の代表的な疾患で、高熱や口腔内の水疱などを伴うヘルパンギーナが首都圏で流行の兆しを見せている。1日から7日までの1週間の患者報告数は、東京や神奈川など4都県で軒並み増加し、警報基準値を上回る地域が出てきた。前週と比べて2倍超の報告があった埼玉県は「1歳及び2歳の報告が多い」としている。【新井哉】

 この週の患者報告数は、東京都が前週比約2倍の2.77人、埼玉県が約2.5倍の2.31人、神奈川県が約1.9倍の2.21人、千葉県が約1.9倍の2.01人となっている。

 感染の拡大に伴い、警報基準値(6.0人)を超える保健所管内が出てきた。東京都では江戸川保健所管内で警報基準値を上回る7.17人を記録。埼玉県も「南部保健所管内(10.2人)で多い状況が続いている」と説明している。

 ヘルパンギーナは、高熱や口腔内の水疱・発赤を主症状とするウイルス性疾患で、乳幼児が罹患するケースが多い。2−7日の潜伏期間後、38度以上の発熱や口腔内に水疱が現れる。

 2−4日で熱が下がり、7日程度で治癒する。熱や口腔内の痛みで食事や水分を十分に取れず、脱水になるほか、熱性けいれんや髄膜炎、心筋炎といった合併症を生じる可能性がある。患者のせきや、つばなどに含まれるウイルスによって感染する。