■動画
https://youtu.be/x9y9nMlzfRE

頭に付けた気泡を「潜水用ボンベ」のように使って呼吸をするトカゲを、米ニューヨーク州立大のリンゼイ・スウィアーク博士が見つけた。潜水時間を延ばすことで、天敵から逃げるのに役立っているらしい。


 このトカゲは、中米のパナマやコスタリカにすむ、体長約5〜7センチのウォーターアノール。コスタリカでの行動観察の中で、トカゲが水中に潜った後、頭部の鼻孔の付近から膨らんだ気泡が、目の間に引っかかって残り、再び引っ込む様子を確認した。その動きは、腹部が膨らんだりへこんだりする呼吸のリズムと連動していた。

 水に入った後はあまり動かず、最長で16分も潜った個体もいた。同じ空気のリサイクルで必要な酸素が得られているのかなど、詳しいことは分かっていないという。スウィアーク博士は「行動が天敵から逃げるのにどう役立っているのかや、頭の形と気泡の形成との関わりの解明を進めたい」と話している。

 トカゲの仲間には水辺で生活をし、泳げるものが少なくない。中米のバシリスクのように水面を走る種や、ガラパゴスのウミイグアナや、アジアなどにすむウォータードラゴンのように潜水する種もいる。ヒトの場合、海女で1回の潜水時間は40〜50秒程度とされるが、2分近くできることもあるという。

 この発見は、両生・爬虫(はちゅう)類の専門誌「ハーパトロジカル・レビュー」の50巻(https://ssarherps.org/herpetological-review-pdfs/)に発表した。

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朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM3W51VQM3WULBJ01B.html