英イングランドで5〜6世紀にさかのぼる古代の墓20カ所がこのほど発掘され、豪華な宝飾品や武具などが大量に出土した。当時の人々の生活や社会をうかがい知るうえで貴重な史料になるとみられる。

これらの墓所の発掘は、今年の7月に行われた。現地で金属探知機を使用していた人が銅製のブローチややりの穂先といった古代の遺物を数多く見つけたことがきっかけだった。

イングランド中東部リンカンシャーにある丘陵地で古代の墓が20カ所見つかった/ Credit: University of Sheffield
発掘計画に携わった英シェフィールド大学の考古学者、ヒュー・ウィルモット氏は「ほぼ例外なく、これらの墓所には豊富な数の副葬品が収められていた」と説明。特に女性の場合は副葬品が非常に豪華なものになる傾向があり、琥珀(こはく)、ガラス、水晶をぜいたくにあしらったネックレスや、象牙のリングの付いた布製のかばん、精巧な装飾が施されたブローチなどを身に着けた状態で埋葬されているケースもあるという。

研究者らは、出土した人骨や歯の分析を通じ、アングロサクソン時代の人々がどこで暮らし、何を食べていたかを突き止めることができると期待を寄せる。また象牙に利用されたゾウの種類も特定したいとしている。

ウィルモット氏は人骨と多数の副葬品を手掛かりに、当該のコミュニティーにおける社会的、文化的な営みを明らかにしていきたいと意欲を示した。
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